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遺言書を発見した場合の対応

  • 文責:所長 弁護士 田中浩登
  • 最終更新日:2023年11月10日

1 遺言の検認手続

もしご家族が亡くなって、遺言書を発見したとしても、勝手に封を開けてはいけません。

遺言書を発見した場合は、家庭裁判所の「検認」という手続きを経る必要があります。

「検認」とは、相続人に対して遺言の存在及びその内容を知らせるとともに、検認の日現在における遺言書の内容を明確にして、遺言書の偽造・変造を防止するための手続きです。

民法では、遺言書の保管者又は遺言書を発見した相続人は、相続開始を知った後、遅滞なく、遺言書を家庭裁判所に提出して、検認を請求しなければならないと規定されています(民法第1004条)。

検認の手続きをしないで遺言書を開封してしまった場合には、5万円以下の過料に処されるため、注意が必要です(民法第1005条)。

遺言書には、①自筆証書遺言、②秘密証書遺言、③公正証書遺言の3種類があります。

検認の手続きが必要となるのは、このうち①自筆証書遺言と②秘密証書遺言となります。

①自筆証書遺言の場合であっても、遺言書の法務局保管制度を利用したときには、家庭裁判所に対して検認の届出をする必要はありません。

2 検認の手続き

遺言の保管者もしくは発見者が、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ、検認の申立てを行います。

検認の申立てがあると、家庭裁判所から相続人に対して、検認を行う期日の通知がなされます。

検認期日の当日は、出席した相続人等の立会いの下で裁判官が遺言書を開封し、遺言書の形状・加除訂正の状態・日付・署名など遺言書の状態や、遺言書の内容を検認します。

検認が終わった後、家庭裁判所に対して申請すると、検認済証明書が発行されます。

遺言の執行を行う場合には、この検認済証明書が必要となります。

ただし、検認の手続きは、あくまでも遺言書の状態を確認する手続きであって、遺言書の有効・無効を判断するわけではないことに留意してください。

遺言書の有効性について判断したいとお考えの方には、法解釈の専門家である弁護士に、遺言内容の確認を依頼することをおすすめします。

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